下取り査定、クルマ屋さんの値引きの誤魔化し技について

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用語解説、業界裏話など

値引き・下取りの誤魔化し技

 下取り価格を見積書・注文書上に明記する事により、「販売車本来の純粋な値引き額を誤魔化して曖昧にしよう!」という、販売店ならではの作戦があります。 しかも、中古車販売店・新車ディーラー問わず行われているポピュラーな営業手法でもありますので、販売店へ愛車の下取りを出す場合には、ちょっと気を付けておきましょう。
(※ 以下、私の別途運営管理する下取り情報サイトよりの抜粋です)

1.正確な値引き額・下取り価格が不明になる

 値引きの誤魔化し技は、下取り車などの価格と値引き額を販売店によって調整され、本来の値引き額や下取り価格が曖昧になってしまいます。 しかも、下取り価格を高く良い条件に見せかけたり、値引き条件を大きく良い条件に見せかけたりする事が出来る「必殺」的な営業テクニックでもあります。

2.値引きを少なくして、下取り価格を高く見せかける

 例えば・・・ 値引きの限界が▲30万円の車を購入予定で、好条件相場が100万円(平均・適正相場は90万円)の車を下取り車として所有している場合を例にしてみます。
(※ お客様は値引きの限界も下取り車の好条件相場も一切知らない)

 もし、商談中の流れで、販売店の下取り査定額が低くて条件が悪くなりそうだったり、他店の査定額よりも好条件に見せかけたい・・・ という場合に、値引きの限界枠から10万円ほど利用して、販売店本来の査定額を10万円ほど見た目をアップさせます。

 販売店本来の下取り査定額が90万円だった場合、査定額を10万円ほどアップすれば査定額が100万円になり、高額の下取り条件をアピールできます。

 しかし! 実際には・・・ 元々あった値引きの限界を10万円ほど減らして、その10万円分を下取り価格へ補っているわけですから、値引きの限界が▲20万円となっただけの事。 見た目は下取り価格が良くなりましたが、実際には本来ならあったはずの値引きが少なくなっただけ。 お客様には何の得も増えていません。

 ・・・で、 その下取りの好条件の注文書(契約書)は、成約後、販売店の社内で上手く経理処理され、現実の下取り価格で調整されるのです。
(※ 実際の社内では90万円の価格で減額入庫するため(100万円のままで入庫しちゃうと、経営上支障が出てしまいますし、そもそもその10万円のアップは いわゆる ”ブラフ” ですから)、条件で10万円ほどアップした査定価額分は、社内で値引き処理されるだけ)

 ちなみに、この技は比較的中古車販売店に多いようです。 中古車は、似たような条件の車はあっても同じ条件の車は存在しませんので、値引きの限界比較が難しい中古車の商談によく利用される手法です。 また中古車販売店ならではの注文販売(欲しい車をオークションなどで販売店に任せて仕入れてもらう方法)でもよく利用されていて、

「他店では査定の無い車でも、当店だと10万円で下取りしますから当店に任せてもらえばお得ですよ〜」

 といった場合でも、

 その10万円分、予め多く利益を上乗せしたりして、下取り価格を付加させる10万円分を上手に調整しているのが超現実です。
(※ 10万円で下取りした分10万円高く販売すれば調整出来ますし、そもそも仕入れ価格は購入者には絶対分かりませんから、いくらでも調整可能)

 ちなみに・・・ もし、下取り車になる予定の車を販売店へ下取りとして出さないで、他の買取専門店等で下取り予定車を買い取ってもらった場合はどうなるでしょうか。

 買取専門店は 1〜2店舗ではありませんので、ひょっとすると、本当に100万円の高額査定が出るかもしれませんよ〜 ^^

 つまりもし、100万円の高額査定が得られれば・・・ 販売店で購入する新たな愛車の購入条件も、誤魔化し無しの値引きの限度額が30万円フルにありますので、下取りも純粋に高額査定で、購入車もたっぷり値引き!

 ・・・と、なるかもしれませんね〜 ^^

3.下取り価格を安くして、値引きを多く見せかける

 この誤魔化しテクニックは、何も下取り価格を高額査定に見せかけるための物だけではありません。 値引き価格をより多く見せかけるために、下取り価格を安く提示して、安く下取った分で値引きの限界枠を増やそう! という技だってございます。 上記例の、「値引きを少なくして、下取り価格を高く見せかける」の逆バージョンですね ^^

 上記例と同じ条件で説明しますと、例えば・・・ 本来の査定額である90万円を、意図的に安く80万円の下取り価格で提示し、その安く下取りした10万円分の余裕を、値引き枠に含めて、値引きの限界を▲40万円に増やそう! という事です。 値引きが多くなったとしても実際には下取り価格が安いですから、お客様にとっては、特にこれといってお得になったわけでもありませんよね ^^

 ちなみにこの手法は、新車ディーラー・中古車販売店を問わず、

  • 即決など、インパクトのある値引きで一気に商談を有利に進めたい。
  • 購入車種が完全・固定で決まっている(他店に行く可能性が低いお客様)。
  • 中古車で、他店にはないような在庫車の商談。
  • ごく最近、他店で一度も下取りの査定をしていないお客様。
  • 下取りに無知、無関心なお客様

 ・・・といった場合に、とてもよく使われるテクニックなんです。

 営業マンはプロです。 お客様との会話の中で、お客様が下取り車の相場を理解しているか・・・ 他店で査定されているかどうか・・・ くらいは容易判断できますから、「他店で査定してもらってるよ〜」等の、その場しのぎの 「ウソ、誤魔化し」は一切通用しません!

 というわけで、

 下取り価格を誤魔化されないためにも・・・ 最高条件の査定価格を出してもらうためにも・・・ 愛車の査定価額の最高値を予め知る事の出来る、

 「買取り専門店の一括ネット査定」等の利用はやはり必須と言えるでしょう。

4.付属品や諸費用の値引きまで下取り価格に・・・

 クルマ屋さんなら、仕入れ値半額以下で入って来る付属品なんてザラです。 また諸費用の利益分もけっこう半端ないです。 なので、この付属品などの値引き余力を下取り価格へ回し、見た目の下取り査定を高く見せかける技。 これらも基本、技こそ違えど上記例群の延長テクとも言えるでしょう。 (もちろん車両値引きに回す事も)

 なお、これらまで説明しちゃうと話が長くなってしまいますので、ここではこういった変則パターンもあるという触り程度までで、これら話の詳細、及び続きは本編サイトにて。

5.値引き額と下取り価格を合算してくる販売店も

 これぞ下取り価格や値引き額の誤魔化し技の ”真骨頂”。

 「最終的には総合計の価格が重要」と言って、値引き額を含めた下取り価格や、下取り価格を含めた値引き額を提示する販売店もよく見かけますが、
※ 下取りと値引きを全部トータルで合わせて、最終的な支払い価格はこれだけですよ〜 という商談手法

 しかし・・・ 販売店が違えば販売諸費用も違いますし、販売諸費用や付属品分の値引きまで合算されては、純粋な下取り価格どころか、本来の車両本体の値引きすら分からなくなってしまいます。

 この手法は、比較的下取り価格の低さを曖昧にする為や、車両本体の値引きを曖昧にする為に利用される傾向の手法です。 もちろんこのままでは他店との検討が難しいので、見積もりは出来るだけ「車両本体値引き」と「下取り価格」に分けてもらうようにお願いしましょう。

 ちなみに・・・

 そもそもからもし、下取り価格・値引き共に自信満々の数字であれば、わざわざ合算したりせずに、下取り価格と値引き額それぞれの詳細価格をバーンと見せたくなるはずですよね?

 それをわざわざ合算して隠すわけですから、どちらかがよほど自信のない数字なんでしょうね・・・ ^^

6.値引き額・下取り価格を曖昧にされないために

 まあ商談ののっけから ”下取り有り” ”オプション品有り” 前提として話をしない事と、
(※ いくら下取りしてほしいクルマや必須アイテムがあっても、最初から下取り有り・オプション有りとして商談をすすめちゃうと〜 営業マンに万全な商談構想チャンスを与えているようなモノ。 また下取りなど無しだと、車両等の値引き交渉の方へ注力出来ますからね ^^)

 後は、予めしっかりとした相場を把握しておくこと! でしょうか。
(※ 他店買取り専門店などで予め査定交渉しておき、その相場をもとに行動。 ちなみにもし結果買取り専門店の方が高額査定だった場合には、即時的で的確な商談交渉など、また臨機応変体制での 商談にもなりますからね ^^ (⇒ 最終的にどう考えても買取り店の方が有利ならば、その買取り店へ買取ってもらえばいいだけの事ですし))

 ちなみに〜 この辺り細部にまでつきましても、本編サイトにて m(_ _)m

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